ゲームソフトというのは、基本的には遊んでみなければ、場合によってはクリアまでやってみなければ面白い

ゲーム業界は、発売直後の販売評価を覆すのがとても難しい構造になっています。しかし、販売直後の売れ行きというのは、必ずしもゲームのデキによって決まるとは限りません。ユーザーの誰も製品をプレイしていないわけですからね。言ってみれば、期待度や認知度の大きさで数字がきまります。
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ゲームソフトというのは、基本的には遊んでみなければ、場合によってはクリアまでやってみなければ面白いかそうでないかの判断ができない商品です。それが、誰も最後まで遊んでいないような状況で評価が決まって、売れない烙印が押されるような状況があるとすれば、それは単純にもったいないと、ガイドはそう思います。面白いゲームが売れない状況というのは、誰も得をしません。

ただし、全ての売れないゲームがこういった形に必ずはまりこんでいくわけではありません。メーカーがリスクを負って根気よく売った結果伸びたゲームもありますし、ユーザーがクチコミで広げていったゲームもあります。例えば、レベルファイブニンテンドーDS用として2008年に発売したイナズマイレブンは、初週約4万本でした。その後、TVアニメなどのメディアミックス戦略が功を奏し、今では累計約40万本に。さらに、2009年に発売された続編のイナズマイレブン2 脅威の侵略者 ファイア/ブリザードはなんとミリオンヒットを達成しています。

ゲームの開発コストは年々高騰し、1本のゲームに何億円もの投資がされていることはもう珍しくありません。そうやって作られたものが、遊ばれる前に失敗したのでは、あまりにもったいない。商品に力さえあれば発売後にも浮上のチャンスがある、そんな仕組み作りがゲーム業界には必要かもしれません。
プラットフォームによって、会の名称やスケジュールは若干異なりますが、大体2ヶ月後に発売するタイトルを、ゲーム店のバイヤーさん、つまり発注権限を持っている方々や、発注権限はないけど店頭の売り方を考える店舗の担当の方々に対して、アピールする商談会という場が設けられます。プレイステーション関連に関しては、ソニーコンピュータエンタテインメントさんが主催して、私達はそこに出展するという形ですね。
プレゼンテーションが終わった後、1、2時間ぐらい時間をとって、試遊する時間があるんです。会場に試遊台が配置されて、流通さんがあのタイトル見てみたいなと思ったら、映像を見たり実際にプレイしたりできるという。逆に、積極的に見ようと思われなければ見られずに終わってしまうことも有り得ます。そこで、先ほどお話した、流通向けプロモーションが必要になっているわけです。

本来、新規タイトルで1度ファミ通に出たぐらいではほとんど反応がなかったりするんですが、にもかかわらず商談会ではかなり遊んでもらいました。ただし大分偏りがありましたが。ゲームの好きなバイヤーさんというか、コアなユーザーを客層に持つお店のバイヤーさんに人気でした。やっぱりコアなユーザーさんがお客さんにいるお店は、ゲームの知識も豊富な場合が多いですから。ファミ通を見て、面白そうだったから確認したくて、みたいな形で人の集まりは非常に良かったですね。ドラゴンネスト RMT